2026/9/4
秋キャンプに飛騨牛がおすすめ|持ち運びの注意点と屋外で美味しく焼くコツ
焚き火の前で網の上の肉がじゅうっと音を立てた瞬間、「ああ、キャンプに来てよかった」と思ったことはありませんか。夏の暑さがやわらぎ、虫も減り、夜は焚き火が心地よく感じられる秋は、キャンプ好きのあいだで「一番いい季節」と言われることも多い時期です。標高の高い岐阜県内のキャンプ場では、9月下旬から紅葉が始まり、景色と食事の両方を楽しめる贅沢な季節が続きます。
そんな秋キャンプの食事を、いつもより少しだけ格上げしてくれるのが、岐阜県が誇るブランド牛「飛騨牛」です。県内のキャンプ場には、オプションで飛騨牛のバーベキューセットを用意しているところも多く、「キャンプで飛騨牛を焼く」という楽しみ方はこの地域ですっかり定着しています。きめ細かな霜降りと口どけの良さで知られる飛騨牛は、塩をふって焼くだけで立派なごちそうになり、凝った調理器具がなくても十分に美味しく仕上がります。
キャンプ飯というと、手軽さを優先してレトルトや加工食品に頼りがちですが、一品だけでも「本物」を用意すると食卓の印象はがらりと変わります。とりわけ肉は、屋外で焼くことで香りが引き立ち、自宅では味わえない特別な一皿になります。子どもにとっては「キャンプで食べた飛騨牛」が記憶に残る思い出になるかもしれません。
ただ、精肉店の店頭に立っていると、「キャンプに持っていくならどの部位がいい?」「移動中に傷まないか心配」「外で焼くと硬くなってしまう」といった声を本当によく耳にします。飛騨牛は気軽に買える価格の食材ではないからこそ、選び方や運び方、焼き方を少し知っておくだけで、現地での満足度は驚くほど変わります。
とくにキャンプは、バーベキュー場に比べて移動時間が長く、食べるまでの間に設営や遊びの時間が挟まります。購入から調理まで半日以上空くこともあり、温度管理や衛生面への配慮は屋内での食事以上に重要です。安全に楽しむための知識は、美味しさと同じくらい大切だと私たちは考えています。
本記事では、秋キャンプに飛騨牛がおすすめな理由をはじめ、屋外で楽しみやすい部位の選び方や持ち運ぶ際の注意点、美味しく焼くためのコツをわかりやすく紹介します。自然の中でいつもより少し贅沢な食事を楽しみたい方は、ぜひ参考にしてください。

目次
秋キャンプで飛騨牛を楽しむ魅力
キャンプの食事、いわゆる「キャンプ飯」は、屋外という環境そのものが調味料になります。同じ肉でも、自宅の食卓で食べるのと、焚き火を囲んで食べるのとでは感じ方がまるで違うものです。そこに飛騨牛のような上質な食材が加われば、食事そのものがキャンプのハイライトになります。
秋は気候の面でも食材の面でも恵まれた季節です。涼しさのおかげで火のそばに長くいられ、きのこや根菜といった旬の野菜も豊富に出回ります。飛騨牛と季節の野菜を一緒に焼けば、秋らしい彩りの食卓が自然とできあがります。
ここでは、秋キャンプに飛騨牛を持っていく魅力を、季節の過ごしやすさと特別感という2つの観点から見ていきましょう。
涼しい季節に屋外でゆっくり食事を楽しめる
真夏のキャンプでは、日中の暑さで調理どころではなかったり、食材の傷みが心配で落ち着かなかったりすることがあります。秋であれば日中は動きやすく、夜は焚き火が恋しくなる程度の気温になり、調理も食事もゆったりと楽しめます。
日が短くなるぶん、夕方から夜にかけての時間が長く感じられるのも秋の特徴です。早めに火を起こして飛騨牛をじっくり焼き、焚き火を眺めながら食後のコーヒーを楽しむ。そんな過ごし方ができるのは、涼しい季節ならではです。
秋の過ごしやすい気候とキャンプ飯は相性が良い
気温が下がると、温かい食べ物がより美味しく感じられます。炭火で焼いた飛騨牛の湯気や香りは、ひんやりした空気のなかでこそ際立つものです。夏には重たく感じる脂の甘みも、秋の夜には身体が喜ぶごちそうになります。
食材管理の面でも、秋は夏に比べてリスクが抑えられます。厚生労働省が注意を呼びかけているとおり、食中毒の原因菌の多くは気温が高いほど増殖しやすいため、涼しい季節は生肉を扱ううえで有利です。とはいえ「秋だから安心」と油断せず、後述する保冷の基本は必ず守ってください。
飛騨牛を取り入れることでキャンプ飯に特別感が生まれる
キャンプ飯の定番といえば、カレーや焼きそば、ソーセージといった手軽なメニューでしょう。そこに飛騨牛を一皿加えるだけで、「いつものキャンプ」が「記念に残るキャンプ」に変わるのを、私たちは店頭でお客様からよく伺います。
飛騨牛は、岐阜県内で14か月以上肥育された黒毛和種のうち、公益社団法人日本食肉格付協会による肉質等級が5等級・4等級・3等級のものだけが名乗れる銘柄です。飛騨牛銘柄推進協議会が認定・管理を行っており、肥育期間と肉質等級の両方を満たした牛肉だけが市場に出回る仕組みになっています。この裏付けがあるからこそ、「今日は飛騨牛だよ」のひとことに重みが出ます。
全部の肉を飛騨牛にする必要はありません。主役として少量を用意するだけでも十分に特別感が出せますし、他の肉や野菜で量を補えば、予算も無理なく収まります。子どもの誕生日や結婚記念日をキャンプで祝う、といった場面にもぴったりです。

キャンプに持っていきたい飛騨牛の選び方
キャンプでの調理は、家庭のキッチンに比べて火力の調整が難しく、使える道具も限られます。そのため、飛騨牛を選ぶ際は「美味しいかどうか」だけでなく、屋外の火で扱いやすいかどうかという視点が欠かせません。
また、キャンプは移動や設営で時間と体力を使うため、調理に手間がかかりすぎる食材は避けたいところです。部位、カット、量の3つを事前に整理しておくと、現地で迷うことなく飛騨牛を楽しめます。
焼きやすさを考えて部位を選ぶ
飛騨牛には、ロース、バラ、モモ、ウデ、ハラミなど多様な部位があり、脂の量や繊維のきめがそれぞれ異なります。キャンプでは、短時間で焼けて火加減の失敗が少ない部位を中心に選ぶと、初めての方でも美味しく仕上げられます。
以下の表は、キャンプで選ばれやすい代表的な部位の特徴を整理したものです。
| 部位 | 脂の量 | 焼きやすさ | 向いている食べ方 |
|---|---|---|---|
| カルビ | 多め | 短時間で焼ける | 網焼き・タレ |
| ロース | やや多め | 薄切りなら簡単 | 網焼き・塩 |
| モモ・ウデ | 少なめ | 焼きすぎ注意 | 網焼き・塩・わさび |
| ハラミ | 中程度 | 失敗しにくい | 網焼き・タレ・塩 |
どれか一種類に絞るより、脂の多い部位と赤身を組み合わせるほうが、食べ比べの楽しさも生まれ、食べ疲れもしにくくなります。
網焼きならカルビやロース
網の上でさっと焼いて食べるスタイルなら、カルビやロースが定番です。飛騨牛のカルビは脂の甘みが強く、焼肉らしいジューシーさを存分に味わえるため、子どもから大人まで喜ばれます。ロースは霜降りと赤身のバランスが良く、塩だけで食べても飛騨牛らしい上品な甘みを感じられます。
脂の多い部位は炭に脂が落ちて炎が上がりやすいため、網の端で焼いたり、トングでこまめに動かしたりする気配りが必要です。焼きすぎると脂が抜けて硬くなるので、表面に焼き色がついたら早めに裏返し、さっと火を通してすぐ食べるのがコツです。
肉本来の旨みを楽しむなら赤身
モモやウデ、ランプといった赤身主体の部位は、脂が控えめなぶん、噛むほどに肉の旨みが広がります。飛騨牛の赤身は一般的な牛肉の赤身に比べてきめが細かく、赤身でもやわらかさを損なわないと評価されることが多くあります。
脂っこいものが苦手な方や年配の方には、赤身のほうが食べやすく、量を食べても重く感じにくい利点があります。価格帯も霜降り部位に比べて抑えめな傾向があるため、人数が多いキャンプでは量を確保する役割も担えます。塩と黒こしょう、わさび醤油など、シンプルな味付けがよく合います。
調理方法に合わせて厚さやカットを選ぶ
同じ部位でも、カットの厚さによって向いている調理法は変わります。網焼きなら3~5mm程度の焼肉用カット、スキレットや鉄板でステーキとして焼くなら1.5~2cm程度の厚切りというように、現地で使う調理器具から逆算して厚さを決めると失敗がありません。
すき焼き用やしゃぶしゃぶ用の極薄切りは、網の目から落ちたり一瞬で焼けすぎたりするため、網焼きには向きません。もし極薄切りを持っていくなら、鍋やスキレットで野菜と一緒に炒めたり、ダッチオーブンで肉じゃが風に煮込んだりと、別の使い方を考えておくとよいでしょう。
味付け済みのタレ漬け肉は、下味の手間が省けてキャンプ向きです。ただ、タレは焦げやすいので火加減には注意が必要です。生肉と味付け肉を組み合わせると、調理の負担を抑えつつ味に変化をつけられます。
人数に合わせて無理のない量を準備する
キャンプでは、余った食材を持ち帰るのも処分するのも手間がかかります。保冷が効く時間にも限りがあるため、食べきれる量をきちんと見積もることが大切です。一般的な目安として大人一人あたり150~200g程度とされますが、飛騨牛は満足感が高いため、少なめでも十分なケースが多く見られます。
参加者の年齢構成も考慮してください。食べ盛りの若い世代が多ければ多めに、子どもや年配の方が中心なら少なめに。子どもは大人の半分程度で計算すると、実際の消費量に近くなります。
肉以外のキャンプ飯も考えて量を調整する
キャンプの食事は、飛騨牛だけで完結するわけではありません。ソーセージ、野菜、焼きおにぎり、汁物、マシュマロなど、さまざまな食材が並びます。これらを合わせた総量で満腹になるのですから、飛騨牛は「味わう」ポジションに置くと割り切ると、量も予算も無理がなくなります。
秋なら、さつまいも、かぼちゃ、きのこ類、とうもろこしといった旬の野菜をホイル焼きにしたり、網で焼いたりするだけで立派な一品になります。飛騨牛の合間に野菜を挟むことで口のなかがリセットされ、最後の一枚まで美味しく食べられます。

飛騨牛をキャンプへ持ち運ぶ際の注意点
キャンプ場までの移動時間は、バーベキュー場へ行くより長くなりがちです。さらに、現地で食べるまでに設営や遊びの時間が挟まるため、購入から調理まで半日以上空くことも珍しくありません。この間の温度管理が、美味しさと安全性の両方を左右します。
厚生労働省や消費者庁が示す食中毒予防の三原則は「つけない・増やさない・やっつける」です。持ち運びの場面では、とりわけ「増やさない」ための温度管理と、「つけない」ための食材の分離が重要になります。
移動中も低温を保つ
細菌の多くは10℃以下で増殖が緩やかになるとされており、肉は購入後から調理直前まで、できる限りこの温度帯を保つことが望まれます。自宅の冷蔵庫から出した瞬間から温度は上がり始めるため、出発直前まで冷蔵し、出したらすぐ保冷容器へという流れを意識しましょう。
到着してすぐに食べないのであれば、肉を冷凍した状態で持ち出し、現地で自然に半解凍になるのを待つ方法も有効です。保冷剤代わりにもなり、食べるころにはちょうど焼きやすい状態になっていることが多くあります。
クーラーボックスと保冷剤を活用する
クーラーボックスは、出発前に保冷剤や凍らせたペットボトルで庫内をあらかじめ冷やしておくと、保冷効果が長持ちします。肉はクーラーボックスの底に近い位置に入れ、その上に保冷剤を置くと、冷気が下へ流れる性質を活かして効率よく冷やせます。
開け閉めのたびに冷気は逃げていきます。飲み物用と食材用でクーラーボックスを分ければ、肉の入った側を開ける回数を減らせます。一泊以上のキャンプでは、保冷剤を多めに持参するか、管理棟で氷を購入できるか事前に確認しておくと安心です。車での移動中は、トランクより空調の効いた車内に置くほうが温度上昇を抑えられます。
直射日光が当たる場所を避ける
キャンプ場に着いてからも、クーラーボックスを日なたに置いたままにすると、内部の温度はじわじわ上がります。タープの下や木陰に置き、地面からの熱も避けるために、台や敷物の上に置くとよいでしょう。
秋の日差しは夏ほど強くないとはいえ、長時間当たれば確実に温度は上がります。焼く直前まで肉はクーラーボックスから出さず、出したらすぐ焼く。この習慣を徹底することが、安全で美味しいキャンプ飯の第一歩です。
生肉をほかの食材と分けて保存する
生肉から出るドリップ(水分)には細菌が含まれている可能性があり、野菜や調理済み食品に付着すると、加熱せずに食べる食材を通じて食中毒を引き起こすおそれがあります。生肉は密閉容器や二重の袋に入れ、ほかの食材と直接触れないようにするのが基本です。
クーラーボックスのなかでは、生肉を一番下に、野菜や飲み物をその上に配置すると、万が一ドリップが漏れても他の食材を汚しにくくなります。購入時のトレーのまま持ち運ぶより、密閉できる保存袋に移し替えたほうがかさばらず、漏れの心配も減ります。
生肉を触った手で他の食材や調理器具に触れないよう、手洗い用の水や除菌シートを用意しておくことも忘れないでください。キャンプ場によっては炊事場が遠い場合もあるため、サイトの手元で手を清潔にできる準備をしておくと安心です。

キャンプで飛騨牛を美味しく焼くコツ
上質な飛騨牛を持っていっても、焼き方を誤ると本来の美味しさは半減してしまいます。キャンプの火は炭でも焚き火でも火力のムラが大きく、家庭のコンロより扱いが難しいものです。ただ、いくつかの基本を押さえるだけで、飛騨牛のやわらかさと旨みを最大限に引き出すことはできます。
焼肉店で日々炭火を扱っている立場から、現場でも意識している実践的なコツを3つのポイントに分けて紹介します。
肉の厚さに合わせて火加減を調整する
炭や焚き火は、配置によって火力の強い場所と弱い場所をつくれます。網の片側に炭を寄せて強火ゾーン、反対側を弱火ゾーンにしておくと、厚さや部位に応じて焼く場所を使い分けられるため、焼き加減の調整が格段に楽になります。
焼き始める20~30分前にクーラーボックスから肉を出し、表面の冷たさを取っておくと、火の通りが均一になります。ただし屋外で長く常温に置くのは避け、日陰で必要な分だけを短時間出すようにしてください。表面のドリップはキッチンペーパーで軽く拭き取ると、香ばしく焼き上がります。
薄切り肉は焼きすぎない
焼肉用の薄切り肉は、強火で片面を短時間焼き、表面に肉汁が浮いてきたら裏返し、もう片面をさっと焼けば完成です。飛騨牛は火が入りすぎると脂が抜けて硬くなるため、「もう少しかな」と思うタイミングで網から上げるくらいがちょうどよいとされています。
一方で、厚生労働省は食中毒予防の観点から、肉は中心部までしっかり加熱することを推奨しています。薄切り肉は厚みがないため、両面に焼き色がつけば中心まで十分に熱が通っていることがほとんどです。子どもや高齢者、体調のすぐれない方が食べる場合は、特にしっかり火を通すことを優先してください。
厚切り肉は表面と中心の火の入り方を意識する
スキレットや網でステーキを焼く場合は、まず強火で両面に焼き色をつけ、その後弱火ゾーンに移してじっくり中まで火を通します。表面を先に焼き固めることで肉汁を閉じ込めながら中心まで加熱できるため、外は香ばしく中はジューシーに仕上がります。
焼き上がりの目安は、中心部に金串を刺して数秒待ち、串が温かくなっていれば火が通っているという確認方法が分かりやすいでしょう。焼き上がったらすぐに切らず、アルミホイルで軽く包んで3~5分ほど休ませると、切ったときに肉汁が流れ出しにくくなります。
一度に大量の肉を焼かない
網いっぱいに肉を並べると網の温度が一気に下がり、焼き色がつく前に肉から水分が出て、蒸し焼きのような状態になってしまいます。食べる分だけを少しずつ焼くことが、飛騨牛を香ばしく仕上げる最大のコツです。つい欲張って並べたくなる気持ちはよく分かりますが、ここはぐっと我慢してください。
少しずつ焼くことには、衛生面の利点もあります。焼いた肉が網の上に長く放置されることがなくなり、焼きたてをすぐに食べる流れが自然にできあがります。焼き係を交代しながら、全員が「焼きたて」を味わえるようにすると、飛騨牛の良さが最後まで続きます。
焼いた肉は早めに味わう
焼き上がった飛騨牛を皿に取ったまま放置すると、余熱で火が入り続けて硬くなり、冷めると脂が固まって口どけも悪くなります。焼けたらすぐに食べるのが、飛騨牛の美味しさを味わう一番の近道です。
秋の夜は気温が下がるため、夏以上に肉が冷めやすくなります。網から下ろした肉を長く置かず、焼く量と食べるペースを合わせることを意識してください。焚き火を眺めながらのんびり、という雰囲気は大切にしつつ、肉だけは「焼けたら即」のリズムを守ると、最後の一枚まで美味しくいただけます。

キャンプで飛騨牛を安全に楽しむためのポイント
どれだけ美味しく焼けても、食中毒を起こしてしまっては楽しい思い出が台無しです。厚生労働省は、生肉には腸管出血性大腸菌やカンピロバクターなどの細菌が付着している可能性があるとして、生肉の取り扱いと十分な加熱を繰り返し呼びかけています。
屋外では水道が遠かったり、照明が暗くて焼き加減が確認しづらかったりと、家庭より衛生管理が難しくなります。だからこそ、準備の段階で道具を分けておくなど、事前の工夫が効いてきます。
生肉用と食事用の調理器具を分ける
生肉に触れた器具で焼けた肉や野菜を扱うと、せっかく加熱した食材に細菌が付着するおそれがあります。生肉を扱う器具と、食べるときに使う器具は別にすることが、屋外での食事を安全に楽しむ基本です。
まな板や包丁を持参する場合も、生肉用と野菜用で分けるか、生肉を切ったあとは洗浄・消毒してから野菜に使うようにしてください。現地で洗うのが難しければ、自宅で肉をカットして密閉袋に入れて持っていくと、現地での作業が減り衛生面でも安心です。
トングや箸を使い分ける
最も見落とされやすいのが、トングと箸の使い分けです。生肉を網に乗せるトングと、焼けた肉を皿に取るトングや箸は必ず分けてください。「生用」「焼けた用」と色や形で見分けられるトングを用意しておくと、暗くなってからも迷いません。
自分の箸で生肉を網に乗せ、そのまま食事を続けるのは避けたい行為です。特に子どもがいる場合は、大人が焼き係を担当し、子どもは食べる専用の箸だけを使うというルールを最初に決めておくとよいでしょう。
肉の中心まで十分に加熱する
厚生労働省は、肉の加熱の目安として中心部を75℃で1分以上加熱することを示しています。飛騨牛のような上質な牛肉でも、表面だけでなく中心までしっかり火を通すことが安全の基本です。
キャンプで飛騨牛を安全に楽しむためのポイントを、以下に整理します。
・生肉は密閉容器や二重の袋に入れ、クーラーボックスの一番下に配置する
・生肉用と焼けた肉用のトング・箸を分け、色や形で区別できるようにしておく
・生肉を触った手は、石けんと流水、または除菌シートで必ず清潔にする
・肉は中心までしっかり加熱し、厚切り肉は金串などで火の通りを確認する
・焼いた肉は早めに食べ、食べ残しは常温で放置せず保冷して持ち帰るか処分する
どれも当たり前のことばかりですが、屋外の開放的な雰囲気のなかでは意外と忘れがちです。準備段階で器具や容器を分けておくだけで、現地での作業はぐっと楽になります。

秋キャンプで楽しむ飛騨牛なら「馬力家グループ」におまかせください。
ここまで、秋キャンプで飛騨牛を楽しむための考え方や具体的なコツを紹介してきました。では、実際に飛騨牛はどこで用意すればよいのでしょうか。私たち馬力家グループは、岐阜県を拠点に精肉店と飲食店を展開し、上質なお肉をお届けすることで皆様の笑顔を守りたいという想いのもとで事業を続けてきました。
焼肉・ハンバーグ業態の馬力家御嵩本店、肉式下恵土店、馬力家イオンモール土岐店などに加え、可児市には精肉店「肉の馬力家」を構え、ご家庭やアウトドアでの食事向けにもお肉をお届けしています。店舗で召し上がっていただくことも、キャンプ用にお持ち帰りいただくことも、どちらにも対応できる体制が私たちの特徴です。
馬力家グループを開業してから今日まで、多くのお客様に支えられて成長を続けてくることができました。初めてご来店いただいた方が常連として何度も足を運んでくださることが、私たちにとって何よりの喜びです。お店の雰囲気や商品を楽しんでいただくことを大切に、日々お客様と向き合っています。
公式オンラインショップでは、味付けハラミや厚切り牛タンの大容量パック、名物の超ハンバーグなど、キャンプにそのまま持っていける商品をご用意しています。250gずつの小分け冷凍パックは、クーラーボックスに入れやすく、保冷剤代わりにもなるため、キャンプの食材としてもお役立ていただけます。
精肉と飲食の経験を活かして飛騨牛の魅力を届ける
馬力家グループは「本物の肉ひとすじ」を掲げ、目利きのプロとしてお肉と向き合ってきました。精肉店として牛・豚・鶏を幅広く扱い、焼肉店で実際に炭火で焼いてお客様に提供してきた経験は、屋外の火で美味しく焼ける肉選びにそのまま活かされています。
「キャンプで失敗しにくい厚さはどれくらい?」「焚き火でも焼きやすい部位はどれ?」といったご相談は、日々お肉を焼いてお客様の反応を見てきた私たちの得意分野です。岐阜に根ざした事業者として、飛騨牛の魅力をお伝えできることを誇りに思っています。
精肉店と飲食店の両方を運営しているからこそ、「売る側」と「焼く側」の両方の視点でお肉を見ることができます。店頭で選んだお肉が実際にどう焼き上がるのか、どんな食べ方が喜ばれるのかを知っていることは、机上の知識ではない実践的なご提案につながっています。
キャンプや屋外調理に合わせた肉選びを提案
キャンプは、参加する人数や年齢構成、使う調理器具、移動時間によって、適した肉の種類や量、持ち運び方が変わります。シーンをお聞かせいただければ最適な部位とカットをご案内いたしますので、「何を選べばいいか分からない」という段階からでも、遠慮なくお声がけください。
精肉店の店頭では、霜降りと赤身のバランスや、子ども向けのハンバーグを組み合わせた構成など、ご家庭ごとの事情に合わせた相談が可能です。焼肉店で培った「焼いて美味しい肉」の知見を、皆様のキャンプ飯にお役立てください。
特別なキャンプ飯を楽しめる飛騨牛を提案
私たちは、人との繋がりに感謝し、人との繋がりを大切にすることを理念としています。家族や友人と焚き火を囲む秋のキャンプは、まさにその繋がりを実感できる場面です。火を囲む皆様の笑顔を思い浮かべながら、ふさわしいお肉をご提案させていただきます。
「毎日の食卓の笑顔のために私たちが出来ること」を考え続けることが、馬力家グループの原点です。それは特別な日の食卓でも、自然のなかで囲む食卓でも変わりません。上質で極上のお店の味を、いつでもどこでもお楽しみいただけるよう、商品づくりと店舗運営に取り組んでいます。
初めてご来店いただく方にも気軽にご相談いただける雰囲気づくりを心がけています。秋の行楽シーズンは混雑が予想されますので、ご希望の部位や量がお決まりでしたら、早めのご予約やお問い合わせをおすすめいたします。
秋キャンプで飛騨牛をご検討の際は、ぜひ馬力家グループへお声がけください。公式ホームページ、オンラインショップ、各店舗にてお待ちしております。
まとめ
涼しく過ごしやすい秋は、焚き火を囲んでゆっくり食事を楽しむのに最適な季節であり、そこに飛騨牛を加えるだけで、いつものキャンプ飯が記念に残るごちそうへと変わります。飛騨牛は岐阜県内で14か月以上肥育された黒毛和種のうち、肉質等級3等級以上のものだけが名乗れるブランド牛であり、品質の裏付けがあるからこそ安心して主役に据えられる食材です。
部位選びでは、網焼きならカルビやロース、肉本来の旨みを楽しみたいなら赤身というように、現地の調理器具と参加者の好みに合わせて組み合わせると、食べ比べの楽しさも広がります。量は人数と他のキャンプ飯との兼ね合いで無理のない範囲に抑え、飛騨牛は「味わう」ポジションに置くと、予算も保冷も無理がありません。
全部を飛騨牛にしなくても、主役として少量を用意するだけで十分に特別感は出せます。秋の旬野菜をホイル焼きにしたり、ソーセージや焼きおにぎりで量を補ったりすれば、食卓全体のバランスが整い、最後まで飽きずに楽しめるはずです。
持ち運びの際は、クーラーボックスと保冷剤で低温を保ち、タープの下や木陰に置き、生肉を密閉して他の食材と分けることが基本です。焼くときは厚さに合わせて火加減を調整し、薄切りは焼きすぎず、厚切りは表面を焼き固めてから中までじっくり火を通し、食べる分だけを少しずつ焼いて焼きたてを味わうこと。これだけで飛騨牛のやわらかさと香ばしさは最後まで続きます。
生肉用と食事用のトングを分け、中心までしっかり加熱するという食中毒予防の基本を守れば、秋キャンプで飛騨牛を安心して楽しめます。どれも難しいことではありませんが、屋外の開放的な雰囲気のなかでは忘れがちなことばかりです。出発前に器具や容器を分けておくなど、準備の段階でひと手間かけておくことが、現地での余裕につながります。
キャンプの準備は荷物も多く、何かと手間がかかるものです。それでも、澄んだ空気と焚き火の明かりのなかで味わう飛騨牛は、その手間を忘れさせてくれる体験になるはずです。本記事が、皆様の秋キャンプを少し贅沢にする一助となれば幸いです。


